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これ以前のブログからのサルベージ

多球練習というのは危険である。
その理由は日本人の国民性とも関係があるように思える。
「日本人は世界一トレーニングを熱心に粘り強く行う。しかし試合になるといつも欧米の選手には敵わない。」
この言葉は各スポーツ界の世界的に著明なコーチがよく口にする言葉の一つである。
では何故日本人の練習はこの様に「割に合っていない」のか?
日本人は農耕民族であり、欧米人は狩猟民族である。
農耕民族は一年を通して地道な作業を行う。そしてその作業はおおきな気候の変化がない限り一年ごとにルーティーンを繰り返すのである。農耕民族はこの単調さに耐えることを知っている。
狩猟民族に単調さはない。彼等は一瞬のチャンスをものにするかしないかが生死に直結する。そして彼等は全ての力をその一瞬に駆けるのである。
これをトレーニングとゲームに当てはめてみるとトレーニングとゲームの時間比は多くて4対1ぐらいであろう。日本人はトレーニングを地道に行うことで力をつけ、ゲームでも「練習のように」プレーする。欧米人は練習の熱心度は日本人に劣ることこそあれゲーム中の「ヤマ場」を嗅ぎつけるのに秀でている。しかし日本人にはその勘はない。だから日本人はいくら「そつないい」プレーをしても大事なポイントを意とも簡単に奪われ、敗退していく。
多球練習は単調なリズムの練習の代表格である。
同じ質のボールをただただ数百球打っていく。
フットワークも定式化されている。
初心者に非常にありがちな非常に悪い癖だと思うが、結局多球練習で出された球と寸分違わぬ球しか打てなくなっていく。
スイングが固定化されて流れ作業になっていくからである。
結局一球一球全く異なる球が飛んでくる試合においては役に立たない。
そしてトレーニングがばかりを行っていくとその練習の実戦での意味付けが分からなくなってくる。
それがまた流れ作業化の悪循環を生んでいく。
多球練ではミスが一桁%なのに実戦では全く駄目、練習前の悪い癖丸出しでプレーしている…これでは全くもって多球練の意味がない。
多球練習が自身の技量の低さに対するブラインドシールドになっている。

多球練習自体が悪いわけではない。
多球練習はある特定の性質のボールに対する処理技術の向上に大変良い役割を果たすことができる。
その長所を生かしつつマンネリドツボ化を防ぐにはどうしたらいいか?
僕からの提案は、
「多球練習は実戦形式の練習と交互に行え。」
ということである。
実戦形式の練習の中で決定率が低かったボールに対する対応を次の多球練習で集中的に行うのが多球練習の良さを最大限引き出すであろう。
意欲的に取り組め、ボールに対する執着も一層高まること請け合いである。
技術が未完成の初心者に対しても僕はこの方法をお薦めする。
何故なら実戦の中で自分で試行錯誤し、それを多球練習でfirmにすることができ、次の実戦練習の中で試すことが出来るからである。
この方法はプレーヤーに自律的思考を促すことが出来る。
つまり自分の中に自分を投影し、客観視出来るのである。
この思考は後々大きな意味をもってくる。
団体戦で3-3で来て自分の試合、セットカウント2-2、第六セット4-8の時、自分は勝たなければいけないというプレッシャーと勝利までに残された自分と相手とのポイント数の差に焦りを感じながらそろそろ諦め虫も顔をちらちら覗かせていることだろう。4-4から連続4失点なぞしていたらなおさらである。
ここで相手に渡っている流れを自分に引き戻し、自分が自由にプレーできるためにはそれなりの方法を考えなければいけない。しかしそのためには今までのプレーを見つめなおし、改善することが必須である。
そこで力を発揮するのが前述の思考法である。
自分を客観的に見つめ直すことで自分のプレーの改善点が見え、それによってまだまだ戦って勝ち目があることが分かり、それによって精神的にも落ち着いて一回り大きな視野でそれ以後ゲームを進められる。
さらに、多球練習で得た技術を細かな状況の変化に合わせながらうまくアジャストしていくことが出来るようになる。
これはトレーニングのみを行った場合に決定的に欠けることである。

僕らの場合戦う相手は日本人である。
どうせ相手はジミッチーなのである。
それならばこちらは試合勘を備え、エラーレートが多少高くても大切なポイントをしっかり把握してそこをきっちり締めていく方が勝利に繋がるのではないか?
もっと大人の戦い方をしてもいいと思う。

具体的にはどうすればよいだろうか?
一つの提案は練習は30分1クールで行う。
経験者の場合は実戦10分→多球練10分(用意、ボール拾いの時間含む)→実戦10分で、
初心者は技術の成熟度に合わせて最初は多球練10分→実戦5分→多球練10分→実戦5分から徐々に上記のメニューに移行していく。
「今日は9割多球。」のような日は間違っても作ってはいけない。
風呂場に置いたパンにわざわざカビの粉を振っているようなものである。

大切なのは理想と現実をはっきりと認識し、その誤差を修正する方策を考えられ、いざというときに大切なところでしっかり決められることである。
この点を最後に再び強調しておきたい。
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